仮設備計画
仮設備計画の要点
工事施工のために必要な工事施設を仮設備といい、その計画を仮設備計画という。その要点は、以下のとおりである。なお、仮設備計画には、その設置と維持だけでなく、撤去と後片付け工事も含まれることに留意する。
- 仮設備は、工事の最終目的とする構造物ではなく、臨時的なものである。工事完成後、原則として取り除かれる。
- 仮設備については、一般に、本工事と異なり、指定された設計図があるわけではない。施工業者による工夫、改善の余地が残されているので、工事規模に対して過大あるいは過小とならないよう十分検討し、必要でかつムダのない合理的な計画としなければならない。
- 仮設備は、その使用目的、使用期間等に応じて、作業中の衝撃、振動を十分考慮に入れた設計荷重を用いて強度計算を行うとともに、労働安全衛生規則などの規定に合致するように設計しなければならない。
- 仮設構造物は、使用期間が短いため、安全率は多少割り引いて設計することがあるが、使用期間が長期にわたるものや重要度の大きい場合は、相応の安全率を採る必要がある。
- 本工事の工法・仕様等の変更にできるだけ追随可能な、柔軟性のある計画とする。
- 材料は一般の市販品を使用し、可能な限り規格を統一する。また、他工事にも転用できるような計画にする。
- 仮設備という呼び方につられ て、手を抜いたりおろそかにすると事故の原因となり、かえって多くの費用を必要とする場合もある。
- 市街地で施工する場合は、国土交通省通達「建設工事公衆災害防止対策要綱」の厳守が求められる。
指定仮設と任意仮設
仮設備は、契約上の取扱いによって、指定仮設と任意仮設に分かれる。
指定仮設は、土留め、締切り、築島などで、特に大規模で重要なものがある場合に、本工事と同様に発注者が設計仕様、数量、設計図面、施工方法、配置などを指定するものである。仮設備の変更が必要となった場合には、設計変更(数量の増減などの契約内容の変更)の対象となる。一方、任意仮設では、仮設備の経費は契約上一式計上され、特にその構造について条件は明示されず、どのようにするかは施工業者の自主性と企業努力にゆだねられている。また、契約変更の対象とならないことが多い。
直接仮設と共通仮設
仮設備工事は、本工事施工のために直接必要な仮締切りなどの直接仮設工事と、現場事務所などの仮設建物のような工事の遂行に間接的に必要な共通仮設工事(間接仮設工事)に区分される。