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品質管理計画

品質保証の活動は、大別して、品質の確認(検査)と、プロセスでのつくり込み(管理)の2つである。これらを満足する品質管理計画を作成するためには、まず発注者の要求品質を正しく把握する必要がある。

発注者の要求品質を正しく把握する手段として、共通仕様書・特記仕様書・図面等の入手および種々の打合せ等があり、これらをもとに下記に示す品質管理計画を作成する。

  1. 発注者の要求品質を的確に把握し展開する。
  2. 工程の流れに沿って重要品質特性を整理する。
  3. 要求品質と重要品質特性の対応度合を検討する。
  4. 要求品質と重要品質特性の対応度合をふまえて、検査項目・管理項目を整理する。
  5. 管理項目の中から重点管理項目を抽出する。

なお、品質管理に用いる統計的手法などについては、「第4章品質管理」に詳述しているので、以下の節においては、第4章で取り扱われていない出来形管理、工事写真および内部検査について説明する。

出来形管理計画

工事目的物が設計図書に示された形状、寸法を満足したものになっているかを確認し、欠陥のない信頼度の高い構造物を完成するよう管理することが、出来形管理の目的である。

出来形管理計画の作成にあたっては、まず、管理すべき構造物の形状寸法とそれらに要求される精度を明らかにしておく必要がある。それらは、公共工事であれば、発注者が指定する出来形管理基準および規格値によることが多い。

次に、出来形管理計画で重要なことは、工事施工過程で得た各種測定値などのデータをパソコンを利用するなどして速やかに整理かつ処理する方法を計画しておくことである。整理した結果は、基準値と対比するなどして、結果を現在の施工に反映し、管理基準を常に満足させるよう施工を誘導していく必要がある。

なお、工事完成後に目視による確認のできない部分については、出来形の記録と併せて写真記録を利用することを計画しておく。

工事写真

工事写真撮影の主な目的は、以下のとおりである。

  1. 工事の状況を記録し、完成後にその過程を忠実に再現できるようにすること。
  2. 施工後には目視確認が不可能な部分の施工状況を記録すること。
  3. 施工中の品質管理に関する信頼性を補強すること。
  4. 施工図書のみでは把握しきれない施工管理状況を記録すること。
  5. 臨機に講じた措置、事故などへの対応措置などを記録すること。

工事写真は、おおむね次のような内容で構成される。

  1. 着手前および完成写真
  2. 施工状況写真(工事の状況を再現し、設計図などと対比するための資料)
  3. 安全管理写真
  4. 使用材料写真
  5. 品質管理写真
  6. 出来形管理写真
  7. 事故・災害の写真(被害状況や対応状況の証明写真)
  8. その他(公害、環境その他の補償などに関する根拠写真)

内部検査

工事目的物の品質・出来形については、完成後だけでなく、工事の施工段階でも主要な区切りごとに発注者の検査が実施される。これは、建設工事はその性質上、工事完成後に施工の適否を判定することが困難であり、また、工事目的物に不良箇所が発見されても、それを手直しするには相当の時間と費用を要する場合が多いため、施工の各段階で逐次品質・出来形について管理するのが合理的である。

施工者としては、現場における日々の管理を徹底することが第一であるが、さらに適時、社内での内部検査を実施して、品質・出来形の確保に努めなければならない。